類例がないほど大規模な基幹システムにおいて、高性能かつ高い信頼性が必要となるデータベースの構築および保守を担当しています。
契約情報や申込・売上情報など、携帯事業に関するあらゆる情報を管理する携帯キャリア大手X社様の顧客管理システム。コールセンターや全国数千の携帯電話ショップ、一般顧客のPC・スマホから届く大量のアクセスを日々処理しています。
それを支えるシステムインフラの規模は、世界最大級といっても過言ではありません。キューブシステムは、基幹データベース更改やシステム構造改革などの大きなイベントをお客様と一体となって実現し、システムインフラを支えるパートナー企業としてプロジェクトへ参画しています。
数百のサーバーにまたがる大小のデータベースで構成された同システム。年々いずれかのデータベースの更改が行われるほか、新規サービス追加にともない、今なおシステムに変更が掛かり続けています。そのため保守作業には、大手システムインテグレータのもと、キューブシステムを含む複数社、総勢数百名が関与しています。
現在のキューブシステムの担当領域は多岐にわたります。基幹データベースの保守・管理を中心に各データベースの更改対応、システム性能品質担保を担当しています。さらに、インフラ基盤の更改においては、案件を推進するPM支援や方式設計業務も担当し、プロジェクトの円滑な推進を支援しています。
技術的な面では多様なスキルが求められるのも同プロジェクトの特徴。Oracleデータベースをはじめとし、GoldenGateやDataGuardといった技術、また、システム性能チューニングのノウハウなど、多岐に渡る技術サービスを提供しております。
プロジェクトの規模と難易度を考慮し、キューブシステムは総力を結集して本プロジェクトに臨んできました。多数の幹部層やマネージャがプロジェクト業務へ参加。それぞれチームリーダーとして若いメンバを率いています。ベテランメンバがプロジェクトを円滑に推進するなか、若手は新技術・製品の知識を一気に吸収し、各人がスペシャリストへと成長を遂げてきました。
国民生活に欠かせないものとなった携帯電話事業。それを支えるシステムインフラはまさにミッションクリティカル。システムダウンによる社会的影響は計り知れません。X社システムで使われるデータベースは、柔軟な運用・保守性、高い拡張性を備えるだけでは不十分です。高可用性、つまり、サービス停止リスクが最小限であることが何より重要です。
そのためキューブシステムでは、データベースのレプリケーション(複製)を行う仕組みのほか、遠隔地へのDRサイト(緊急時の代替サイト)構築も担当。あらゆる技術を駆使しながら、お客様が求める障害につよいデータベースを実現しています。
たとえ堅牢なシステムであっても、操作レスポンスが悪ければX社業務に支障をきたします。そこで、システム更改時や新規サービスの追加が行われるごとに、システムやアプリケーションの性能チューニングを行っています。
重視しているのは、性能テスト工程前にパフォーマンス上の問題点を見つけ改善すること。システム性能に勘所を持ったメンバが設計・開発段階からシステムをレビュー。性能を正確に見積もり、修正を施していきます。これによって、テスト結果を受け設計をやり直す無駄を大幅に排除できます。さらに、現行システムへの影響確認や高トラフィック時のシステム保全の検討なども入念に行っていきます。
当初この手法は、データベースの性能改善のみを主眼としていました。しかし本プロジェクトで実践を重ねたことにより、大規模システムインテグレーションへも応用できる汎用的な性能改善プロセスへと進化。現在では、さまざまな事例に提案可能なキューブシステムのサービスのひとつとなっています。
数年前、X社プロジェクトでの実績によりキューブシステムのサービスを知るお客様から、新たな依頼がありました。新しいエンドユーザーは、やはり大手企業のY社。Y社の大規模基幹システムを刷新する一大プロジェクトにおいても、データベース構築とシステム性能チューニングを担当しました。
現在は、刷新プロジェクトも無事リリースし、データベース保守業務を担当しながら、類似する基幹系のシステム更改プロジェクトに参画し、お客様と一体となってプロジェクト成功に向けて邁進しております。
安全なシステムを構築することの重要性を痛感させられるプロジェクトです。近年、システムインテグレータ様、エンドユーザー様とも、安全性に対する評価がますますシビアになっていると感じます。当社が実現できる安全なシステムとはどんなものか、積極的な模索を続ける必要があります。
もうひとつのポイントは、開発のスピード感をさらに高めること。クラウド活用やマイクロサービス化など、システムを安く、早く作るという開発方針が主流になりつつあります。大規模システムであっても例外ではありません。エンドユーザー様は、より良いシステムを常に求めているため、新しい技術・手法を採用することに前向きです。ノウハウを増やしながら時代の流れにしっかりと追随し、お客様へ最適な提案を続けてまいります。
まずはお気軽にお問い合わせください。